斉木武志

Activity活動報告

消費増税とポイント還元は課題山積。福井県民が損する可能性も!

10 月に政府が予定する消費増税とキャッシュレス決済での 5%ポイント還元制度は課題山積です。

①福井はキャッシュレス決済が使えない店が多い

東京では Suica などの交通系 IC カードが 1 枚あれば、出歩くのに現金は要りません。地下鉄、バス、タクシー、そしてスーパー や飲食店などほぼ全てのお店で使えるからです。しかし福井で ICOCA などの交通系 IC が使えるのはコンビニぐらい。バス、タク シーでも使えず JR 小浜線も非対応のため交通系 IC を持つ人が少なく、現金が決済の中心です。東京と福井でこれだけキャッシ ュレスの普及率に差がある状態でポイント還元を実施すれば、クレジットカードも持たずに福井で生活する人は恩恵を受けられ ずに終わります。ポイント還元の原資 4000 億円は全て我々が支払う税金です。キャッシュレスが普及していない地方で暮らす 人が損しかねません。

②IT 知識の有無で格差が生まれる

交通系 IC やクレジットカードで5%のポイント還元を受け取るには、ネットやスマホのアプリにアクセスして溜ま ったポイントをチャージ額やキャッシュバック額に変換する作業も必要です。この変換作業をせずに失効するポイ ントが多いのが日本の現状です。アプリをダウンロードしてポイントをチャージ額に変換しろ、というような作業を 全ての高齢者に要求するつもりなんでしょうか?そもそもスマホを持っていない方も多く、ポイントは溜まってい るけどチャージされない、ポイントの使い忘れが多発することが懸念されます。

③与信力の高い高額所得者ほど優遇される

カードを使って中小の貴金属店や不動産屋で 1 億円の宝石を買ったり不動産取引をすれば、500 万円分ポイント還元されま す。ブラックやプラチナといった使用限度額を一律に設定していないクレジットカードもあり、たとえ億単位の買い物であ っても、カード会社からの電話確認や審査等を通れば使うことができ、ポイント還元制度の対象となることは世耕経産大臣 も私との国会質疑で認めました。これでは税金を使った高額所得者の優遇施策です。与信力の高い人ほど得をする制度を税 金で実施することは、国民の理解が得られません。 持ち帰り食品の軽減税率など複数税率の分かりにくさ、レジでの混乱・待ち時間の増加等も考えれば、ポイント還元と複 数税率を前提とした現状の消費増税案にはわが党として反対せざるを得ません。10 月に向けて福井目線で政府と議論を重ね ていきます。